スマートポリマー(smart polimer)とは外部刺激や環境変化に応答して変化を起こす性質を持つポリマーです。インテリジェントポリマー(Intelligent Polymer)とも呼ばれています。
スマートポリマーは物理刺激または化学刺激に対する応答を起こすタイプに分類可能です。物理刺激としては温度・圧力・光、化学刺激としてはpH・酸化還元・ガスが典型的です。また、DNAや抗原、糖などの生体分子に応答するスマートポリマーも研究が進められています。
スマートポリマーの中でも初期から研究が進められているのが温度応答性ポリマーです。温度変化によって相転移を起こしたり、水和状態が変化したりして物性が変化するのが特徴です。PCL(ポリ-ε-カプロラクトン)のような形状記憶ポリマーに活用されています。温度にもpHにも応答するPNIPAM(ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド))も汎用性が高いポリマーとして研究が活発に進められています。
スマートポリマーは機能性ポリマーの開発に幅広く活用できる可能性があります。工業分野では電池や自己修復材料、医療分野では診断や治療の技術の開発に使用されるなど、今後の応用が期待されるポリマーです。