樹脂プラスチック材料環境協会 / Resin & Plastic Materials Environmental Association

ほしい「原料・材料・素材・機械・加工・技術・環境ソリューション」を持つメーカーと、直接つながる / "Connect directly with manufacturers that provide the desired raw materials, components, machinery, processing techniques, technologies, or environmental solutions."

     

化学用語 環境・サステナビリティ 用語集

粒子状有機化合物(POM / Particulate Organic Matter)とは

粒子状有機化合物(POM / Particulate Organic Matter)とは揮発性有機化合物(VOC)の中で最も沸点が高い有機化合物です。揮発性有機化合物は塗料やペンキ、自動車の排気ガスや可塑剤などに用いられていています。大気中では光化学オキシダントの原因になる他、住宅などの建築物では建材や塗料などから徐々に放出されて健康被害をもたらすリスクがある物質です。 

粒状有機化合物はWHO(世界保健機関)による定義では380℃以上の高沸点でありながら、低い揮発性を持っていて徐々に空気中に放出される物質を指します。ベンゾピレンやPCB、ホキシムやピリダフェンチオンなどが代表例です。粒子状有機化合物は揮発性が低いので吸気にほとんど含まれていません。ただ、体内に入ったときには蓄積する性質がある物質が多いため、長期的に被ばくすると健康リスクがあります。

例えば、タバコを燃やしたときに発生するベンゾピレンは煙の中に含まれていて、建物内ではクロスなどに沈着します。繰り返しの被ばくによってがんのリスクを高める物質として知られているため、健康リスクがある物質です。可塑剤として用いられているリン酸トリクシルは神経障害の原因になる物質として知られています。長期的な被ばくのリスクが高い物質として使用を避ける傾向が強まっています。

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-化学用語, 環境・サステナビリティ, 用語集
-,

関連記事

蛍光X線分析:計測方法と使用機械

樹脂プラスチックの蛍光X線分析(XRF)は、非破壊で成分分析を行う手法として広く利用されています。環境規制(RoHS、REACH)や品質管理の観点から、材料中の有害物質や元素組成を迅速に確認する必要が …

lca cfp

六ふっ化硫黄(SF₆/sulfur hexafluoride)とは

六ふっ化硫黄(SF₆)は硫黄とフッ素から成る化合物です。沸点が-63.9℃の気体で、水や油への溶解度が低い性質を持っています。不燃性の気体で人体に対して無毒であり、無色無臭のガスとして1960年代から …

lca cfp

2024 コベストロ(Covestro)の主な製品と生産拠点・工場

コベストロ会社概要: コベストロ(Covestro)は、高性能ポリマーや特殊化学品の製造において世界をリードする企業です。本社はドイツのレバークーゼンにあり、元々はBayer AGの一部でしたが、20 …

lca cfp

π結合(pi bond)とは

π結合(pi bond)とは隣り合う二つの原子のp軌道やd軌道などの相互作用によって生じる結合です。π結合はp軌道やd軌道の二原子間共有によって形成される結合で、二重結合や三重結合の形成にかかわってい …

lca cfp

摺動性を評価するための【PV値】とは?

PV値とは、プラスチック摺動部品の摺動性を評価テストする値として存在します。材料の摩擦が主に荷重とすべり速度に依存することから、その材料の使用できる限界値を限界PV値と言います。 たとえば、ポリカーボ …