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ポリブチレンテレフタレート(PBT)の歴史
ポリブチレンテレフタレート(Poly butylene terephthalate/PBT)は、ポリエチレンテレフタレートと同様に1940年頃から認知されていた素材ですが、工業的には1970年にアメリカのCelanese社が「X-917」を販売開始しました。その後、マーケットでの販売が多く行われることになり、5大エンジニアリングプラスチックとして知られるようになりました。過去に日本でも、PBT繊維は帝人の「ファインセル」、ユニチカの「ワンダロン」、クラレの「アートロン」が販売されてきました。
ポリブチレンテレフタレート(PBT)の構造式
SG:1.31
※画像出典:wikipedia
ポリブチレンテレフタレート(PBT)の製造方法
基本的にはポリエチレンテレフタレートと同じ製造方法になりますが、製造方法には2種類あり、1つ目はPETは、テレフタル酸ジメチル(DMT)もしくはテレフタル酸(TA)とエチレングリコール(EG)をエステル化を行いオリゴポリ(1.4-ブチレンテレフタレート)をつくり、重縮合を行う方法。2つ目は、テレフタル酸ジメチル(DMT)もしくはテレフタル酸(TA)とエチレングリコール(EG)をエステル交換を行いオリゴポリ(1.4-ブチレンテレフタレート)をつくり、重縮合を行いポリブチレンテレフタレート(Poly butylene terephthalate/PBT)を製造する方法があります。
ポリブチレンテレフタレート(PBT)の特長
- 機械的強度、電気的特性、耐熱性、耐薬品性、成形加工性の各特性でバランスが取れているエンジニアリングプラスチック樹脂です。
- 電気絶縁性、吸湿による電気特性の変化が小さいです。
- 絶縁破壊電圧性が高い理由で、電気・電子関係部材に適しています。
ポリブチレンテレフタレート(PBT)の成形加工条件
成形性については他のエンジニアリングプラスチック樹脂と比較しても優れていますが、原料中の水分により成形時に加水分解をお越し劣化するので、成形加工前にあらかじめ乾燥工程を入れる必要があります。
ポリブチレンテレフタレート(PBT)のメイン用途
ポリブチレンテレフタレート(Poly butylene terephthalate/PBT)は、電気、電子、自動車関係部材用途で使用されています。