パーフルオロカーボン類(PFCs)は炭素原子とフッ素原子から構成される化合物で、フロン類の一種です。パーフルオロカーボン類に含まれる物質として代表的なのはPFC-14(CF4)、PFC-116(C2F6)、PFC-c318(c-C4F8)です。オゾン層破壊能力がない代替フロンとして1980年代から利用が進められてきています。
パーフルオロカーボン類の用途は溶剤や洗浄剤が主で、他のフロン類とは違って冷媒や発泡剤としてはあまり用いられていません。半導体製造でエッチングがパーフルオロカーボン類の主な用途です。
パーフルオロカーボン類は地球温暖化係数がPFC-14で7,390、PFC-116で12,200、PCF-c318で10,300です。パーフルオロカーボン類は大気中での安定性が他のフロン類に比べて高いため、少量の漏えいによって地球温暖化を長期にわたって促進させるリスクがあります。1997年の京都議定書ではパーフルオロカーボン類を規制対象の温室効果ガスとして定め、規制を進めています。環境省ではPFC破壊処理ガイドラインを作成して、大気中への排出抑制方法と適正な破壊処理方法の普及に努めています。