化学用語 環境・サステナビリティ 用語集

オゾン(ozone)とは

オゾン(ozone)とは分子式ではO3と表記される気体物質です。3つの酸素原子が結合している化合物で強い酸化力を持っています。オゾンは他の物質との反応によって容易に酸素分子(O2)になります。オゾン分子間でも反応して、2分子のオゾンから3分子の酸素が発生します。

オゾンは強力な酸化作用があることから工業的にさまざまな目的で用いられている物質です。有機化学ではアルケンの酸化的開裂反応や、スルフィドのスルホキシドやスルホンへの酸化反応などで活用されています。工業的にはオゾンは殺菌や脱臭の目的で広く用いられている気体です。オゾンは食品添加物としても認められていて、オゾンガスを使用して食品や飲料の殺菌をすることもできます。水の殺菌方法として日本では塩素が用いられていますが、世界的にはオゾンを使用していることがしばしばあります。

ただし、オゾンは強い酸化力があるため人に対する毒性も示します。目や喉などへの刺激性が高く、神経症状や倦怠感なども引き起こすリスクがあるので取り扱いには注意が必要です。オゾンは光化学オキシダントの一種として定義されている活性酸素でもあるため、利活用をする際には十分な環境配慮が欠かせません。

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-化学用語, 環境・サステナビリティ, 用語集
-,

関連記事

lca cfp

脂肪族(Aliphatic)とは

脂肪族とは炭素のみによって構成される鎖状の骨格を持つ化合物です。最小の脂肪族はメタンで炭素1つから成っています。脂肪族炭化水素にはエタンやアセチレン、プロパンなどのさまざまな化合物があります。 環状化 …

lca cfp

シリコン樹脂(SI樹脂/Silicon/ケイ素樹脂)とは

シリコン樹脂(SI樹脂、ケイ素樹脂)とはオルガノポリシロキサン骨格を持つケイ素(Si)ベースの合成樹脂です。シリコンと酸素の強い結合を利用して製造されている樹脂で、シリコン製品に使用されている基本的な …

lca cfp

ポリオレフィン(POLYOLEFINS)・ポリアルケン(POLYALKENES)とは

目次1 ポリオレフィン・ポリアルケンの物性2 市販のポリオレフィン・ポリアルケン3 ポリオレフィン・ポリアルケンの用途 ポリオレフィン・ポリアルケンの物性 ポリアルケンとも呼ばれるポリオレフィンは、最 …

lca cfp

不飽和結合(unsaturated bond)とは

不飽和結合(unsaturated bond)とは二つの隣接原子が一価ではなく、二価以上になっている結合です。有機化合物の場合にはσ結合と1つまたは2つのπ結合から成ります。 1つのσ結合と1つのπ結 …

lca cfp

摺動性を評価するための【PV値】とは?

PV値とは、プラスチック摺動部品の摺動性を評価テストする値として存在します。材料の摩擦が主に荷重とすべり速度に依存することから、その材料の使用できる限界値を限界PV値と言います。 たとえば、ポリカーボ …