モントリオール議定書(Montreal Protocol)とはオゾン層の保護を目的として締結された国際条約で、「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」が正式名称です。
モントリオール議定書はオゾン層の保護のためのウィーン条約に基づいて1987年に署名され、1989年1月1日から発効しています。モントリオール議定書ではオゾン層を破壊する恐れがある物質の特定と、製造・消費・貿易の規制を目的としています。オゾン層の破壊によって地上に降り注ぐ紫外線の量が増加すると、地球環境が悪化するリスクがあるだけでなく、人や生物が住めなくなる可能性があります。そのため、オゾン層を破壊する物質の段階的な削減を進める方針を立てて運用されています。
モントリオール議定書ではロンドン改正、コペンハーゲン改正、モントリオール改正、北京改正を経て、2016年のキガリ改正までおこなわれて規制強化が進められてきました。モントリオール議定書によって特定フロンやハロンなどのオゾン層破壊能力が高い物質については全廃されています。代替フロン等についても段階的に削減を進めるスケジュールが立てられていて、日本ではHFCの使用を2048年までに80%削減することを目指して取り組みを進めています。
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