化学用語 用語集

分子量(molecular mass)とは

分子量(molecular mass)とは分子1モルの質量のグラム数です。分子の相対質量として用いられています。分子量は分子を構成する原子の原子量の総和として求めるのが一般的です。原子量は炭素12に対する総価質量として定義されています。原子量も分子量も各種組成は天然組成に等しいことを仮定して計算されるのが通例です。 

分子量は共有結合によって形成されている分子に対して適用される相対質量で、イオン結合や金属結合などによって形成されている物質には用いません。分子量は分子の物性を予測・評価する指標として用いられます。高分子では重合度によって分子量分布が異なり、物性に大きな変化を与えます。融点や沸点、粘性やなどのさまざま物性に影響を与える因子です。そのため、平均分子量を揃えるようにして物性管理をするのが一般的です。 

また、小分子の分子量は質量から分子数を計算する際にも用いられます。医薬品や農薬の分野では分子の活性を評価する際に分子数に基づいて計算するのが一般的です。質量を分子量で割ることにより分子数を計算することができるため、1分子あたりの活性の高さを算出可能です。1分子あたりの活性を求めると、分子量の異なる分子の活性を比較することができます。

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-化学用語, 用語集
-

関連記事

lca cfp

有機塩素化合物(organochroine compounds)とは

有機塩素化合物(organochroine compounds)とは塩素原子を含有する有機化合物です。最も単純な有機塩素化合物は炭素原子に3つの水素原子と1つの塩素原子が結合した塩化メチル(クロロメタ …

lca cfp

【射出成形】ヒケとボイドの不良原因と改善対策

ヒケ(sink mark)は、一般的に肉厚が厚い部分を有する成形品において、またはリブ、ボス、内部フィレットなどの場所で樹脂の収縮によって発生する局所的な表面凹み関する成形不良です。また、表面にヒケが …

lca cfp

ポリアリールエーテルケトン(POLYARYLETHERKETONES / PAEK)

目次1 物性2 市販のポリエーテルケトン3 用途 物性 ポリアリールエーテルケトン(POLYARYLETHERKETONES / PAEK)は、広い温度範囲にわたって熱安定性、耐薬品性、優れた機械的特 …

lca cfp

双極子モーメント(dipole moment)とは

双極子モーメント(dipole moment)とは二つの原子または原子団の間に生まれる電荷の偏りです。一般的な共有結合では電気陰性度が高い原子がマイナス、電気陰性度が低い原子がプラスになり、電気陰性度 …

lca cfp

芳香族求電子置換反応(aromatic electrophilic substitution reaction)とは

芳香族求電子置換反応(aromatic electrophilic substitution reaction)とは芳香環上で進行する求電子材との置換反応です。芳香環が求核剤となり、求電子剤と反応して …