化学用語 環境・サステナビリティ 用語集

メタン(CH₄/methane)とは

メタン(CH₄)は最も単純な構造の有機化合物で、1つの炭素原子に4つの水素原子が共有結合しています。常温常圧で無色無臭の気体で、天然ガスの主成分です。メタンは都市ガスとして用いられていて、完全燃焼すると二酸化炭素と水になります。また、メタンは水蒸気との反応によって一酸化炭素と水素を合成する用途でも用いられています。 

メタンはガス田や油田に蓄積されている天然ガスの主成分です。メタンハイドレートはメタンと水から成る物質で、固体で回収できる有用なエネルギー原料として注目されています。メタンは石油や石炭に比べて燃焼したときの二酸化炭素排出量が少ないことから、地球温暖化防止に貢献する燃料として利用が進められています。 

ただ、メタンの温暖化係数は100年間で28、20年間で84です。地球温暖化に及ぼす影響の大きさでは二酸化炭素に次ぐと言われています。長寿命の温室効果ガスが多い中で、メタンは大気中での寿命が12年ほどしかありません。排出削減による効果を得やすい特徴があるため、メタンの排出削減が世界的に進められています。メタンは再生可能エネルギーとしての有用性があるため、大気中への排出量の低減に注目した取り組みが主流になっています。

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