設計制作条件は下記の4項目があります。
- その成形品はどのような樹脂・プラスチックで作られているか
- その成形品の形状は成形に適した形状、条件を持っているか。また寸法精度に無理はないか。
- どこのメーカーの成形機を使用するか。
- 射出成形をするときの条件(何秒サイクルで成形するか、ロットはどの程度か)
成形品にとって望ましいこと
- 最小の収縮率
- 最小の歪み
- 寸法安定性が良い
- 衝撃強度が高いこと
- 表面性が良いこと
- 清浄、洗浄剤に溶解されないこと
予備乾燥
樹脂・プラスチックの乾燥方法には、以下の2通りの方法があります。
- 熱風式
- 除湿式
樹脂温度が280度以上の樹脂でPA(ポリアミド・ナイロン)、スーパーエンジニアリングプラスチック等の樹脂は除湿式が多く使用されています。
成形品を安定維持させるための温度管理方法
工場内の温度管理
- 出入り口:外部からの風の影響はかなり大きいので、できれば2重扉やエアカーテン、ビニール等で遮断することが望ましい。
- 窓ガラス:ガラスからの直射日光は遮断することが望ましい。窓なし構造か反射フィルムの設置が望ましい。
- 空調設備:昼夜の寒暖差を可能なかぎり±5度以下で管理することが望ましい。ルームファンによる温度調整も有効。
機械の温度管理
- 仕切り:機械付近の風は、金型および加熱筒などに与える影響が大きい。なので、仕切りによる風の遮断が望ましい。
- 電動射出成形機:作動油を持たないので温度に対する安定性がとても良い。特にウォームアップをする必要がない。
樹脂の温度管理
- 乾燥機など:樹脂の温度管理のため乾燥機へ投入する。ホッパ投入樹脂の温度の安定性は重要です。
ホッパ下の温度管理
- ホッパ下の温度調整機能:安定した樹脂噛み込みは、この位置の温度の安定化が重要です。成形機の機能の一つ。
金型温度管理
- 金型温調機:過去に水道水などの垂れ流しで代用している例もあるが、理想的には金型温度調節機の使用が良い。温度調節機としては高圧、高流量タイプが望ましい。また、金型の冷却の設計も重要。