ハイドロクロロフルオロカーボン類(HCFCs/hydrochlorofluorocarbons)は炭素原子、水素原子、塩素原子、フッ素原子から構成される化合物で、フロン類の中でも特定フロンに該当します。ハイドロクロロフルオロカーボン類の中で代表的なのはHCFC-22(CHClF2)、HCFC-123(CHCl2CF3)、HCFC-124(CHCIFCF3)、HCFC-141b(CH3CCl2F)、HCFC-225ca(CF3CF2CHCI2)、HCFC-225cb(CClF2CF2CHClF)の6種類です。
ハイドロクロロフルオロカーボン類はクロロフルオロカーボン類の代替製品として登場しました。オゾン層破壊能力がクロロフルオロカーボン類の数%程度で、環境負荷が小さいフロン類として急速に利用が進みました。ハイドロクロロフルオロカーボン類は家庭用エアコンや業務用要冷蔵冷凍庫の冷媒、発泡剤や洗浄剤として用いられています。
しかし、クロロフルオロカーボン類に比べると低いとはいえ、オゾン層破壊能力がある地球温暖化ガスであることから規制対象になりました。2016年の地球温暖化の防止に貢献するキガリ改正によって2019年から規制が開始されるスケジュールが立てられ、世界全体からの全廃を目指す取り組みが進められています。