「曲げ強さ・曲げ強度」とは、曲げ荷重に対して亀裂や破壊が生じる力・応力のこと。その曲げ試験は、平板の試験片を水平にし、試験片の両端を支持して、真ん中を圧子で圧縮を与えます。その時のひずみと応力の関係から曲げ強さ・曲げ強度を計測します。
曲げ強さ・曲げ強度の計算方法
通常、曲げ強度 σb (N/mm2)は下記のように計算されます。
・荷重 F (N)、支点間距離 L (mm)
・部材断面縦 d (mm)、 横 b (mm)
・M は曲げモーメント、I は断面 2 次モーメント
σb = M/I X d/2 = FL/4 ÷ bd^3/12 X d/2
また、曲げ試験で亀裂や破壊が生じない素材・材料については、曲げ強さ・曲げ強度の代わりに曲げ降伏強度が活用されます。これは破断係数と同じ意味です。以下のようなポイントを曲げ強さ・曲げ強度の計測値とします。
- 弾性体(ゴム等のように弾性を示す限界が大きい物体)の場合、弾性変形後破壊され、最大点力を示します。(繊維強化樹脂など)
- 粘弾性体(粘性と弾性の両方を合わせた性質の物体)の場合、弾性変形後粘性変形を起こしますが、大体の場合弾性変形の最大点力が曲げ強さとされます。(ポリカーボネート・ABS樹脂等)
※Engineering stress:応力
※Engineering strain:ひずみ