縮合反応(condensation reaction)とは2つの分子が新しい結合を形成すると同時に、それぞれの分子が持っていた部分構造が結合して脱離する反応です。付加脱離反応の一種として知られています。縮合反応で最も典型的なのは脱水縮合です。脱水縮合では2つの分子が新しい結合を形成する際に水分子が脱離します。
カルボン酸とアルコールが縮合するエステル化反応やカルボン酸とアミンが縮合するアミド化反応が脱水縮合の典型例です。また、アルドール縮合も脱水縮合の一種です。アルドール縮合はエノラートがアルデヒドやケトンに付加した後、水分子が脱離することで不飽和アルデヒドや不飽和ケトンが生成します。縮合反応は脱水を伴う反応だけではありません。エステル結合やアミド結合が形成される反応でも、酸塩化物とアルコールやアミンとの縮合反応があります。
縮合剤を用いてカルボン酸とアルコールやアミンを結合させる反応も縮合反応です。縮合剤を用いる場合には水分子が脱離するのではなく、縮合剤と水分子が結合した化合物が脱離します。典型的なのはDCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)による縮合反応で、エステル結合やアミド結合の生成に伴ってDCCに水分子が付加したウレアが生成します。