連鎖反応(Chain reaction)とは、反応の結果として生じた生成物が活性種となって次の反応を引き起こすということが繰り返されることにより連鎖的に反応が進行していくことを指します。
化学反応では原料に対して活性種を反応させることにより安定な物質を生成させるという形がよく選ばれています。これに対して連鎖反応(Chain reaction)の場合には反応に関与した活性種と類似した性質を持つ活性を持つ生成物が発生する系になっているのが特徴です。
連鎖反応(Chain reaction)としてよく知られているのがラジカル反応です。ラジカル種と中性分子の反応では生成物もラジカル種になります。
そのラジカル種がまた別の分子と反応することでラジカル種が発生するという形で延々と反応が繰り返されていくことになるのがラジカル連鎖反応です。
分子量の小さいモノマーを重合させて分子量の大きいポリマーを合成する高分子化学では古くから用いられている手法です。
連鎖反応(Chain reaction)では活性種を発生させるためのイニシエーターと、反応を完結させるためのターミネーターが必要とされます。
また、活性種との反応によって生じた生成物の活性が低下してしまわないようにする工夫も連鎖反応(Chain reaction)を続けさせるには欠かせません。ポリマー合成では重合に伴って反応性が低下していき、重合が止まるということもよくあります。