今までの歴史
酢酸セルロース(Cellulose Acetate/CA)とは、アセチルセルロースともいわれており、ドイツのP.Schutzenbergerが1865年につくり出しました。その後、1905年にドイツのBayer社で写真フィルムベースの生産が始められました。1923年には、Courtards社がアセテート繊維を製造しました。同年以降は、世界各社で成形材料の製造が開始されました。日本では、1932年に日本合成化学、1935年に日本窒素肥料、1939年にはダイセルによって製造開始されました。その他に帝人なども製造を開始しました。
製造方法
セルロースと酢酸を合わせて酢酸セルロースを製造します。また、酢酸セルロースの分類として、三酢酸セルロースや二酢酸セルロースがあります。
特長
- 耐油性、耐ガソリン性に優れています。
- 耐候性、対衝撃性が良好です。
- クリアであり外観性が良好です。
- 吸湿性が大きく、帯電率が低く、接触感が良い。
- 加工性、接着性、染色性、塗装性が良く、二次加工がししやすい。
成形加工条件
成形温度:170〜255℃、 60〜196MPa
メイン用途
車載関係部材では、ハンドルやつまみ、ノブに使用されており、シート・フィルム類では、産業用フィルムや包装に使用されています。また、工具のドライバーの柄やハンマーヘッド、ボタン、ブローチ、スパンコール、クシ、歯ブラシの柄、ヘヤブラシの柄、バックルなどの用途に使用されています。