ブロック重合(block copolymerization)とはオリゴマーやポリマーを一つのブロックとして結合させる共重合の一種です。重合方法によってAB型、ABA型、ABC型などのさまざまな種類のポリマーを合成することができます。A、B、Cをモノマーとすると、AB型はAA…AABB…BB、ABA型はAA…AABB…BBAA…AA、ABC型はAA…AABB…BBCC…CCといった配列を持つポリマーです。
ブロック重合ではブロックとなるオリゴマーやポリマーを合成してから重合させる方法と、単量体を連続的に重合させてポリマーを伸長させる方法があります。例えば、ポリエチレングリコールとジカルボン酸の縮合重合はABA型のポリマーを合成できるブロック重合です。アニオンリビング重合でスチレンの重合をおこなう際に、芳香族上の置換基が異なるA、Bを交互に加えていけばAB型のポリマーを合成できます。
ブロック重合は単純な共重合とは異なり、同じモノマーが連続したオリゴマー・ポリマー部位が存在するのが特徴です。AB型であればAとBの性質が異なる組み合わせにすることでAとBのそれぞれの物性を組み合わせたポリマーを生み出せる可能性があります。エラストマーの合成によく用いられている重合方法です。