樹脂プラスチック材料環境協会 / Resin & Plastic Materials Environmental Association

ほしい「原料・材料・素材・機械・加工・技術・環境ソリューション」を持つメーカーと、直接つながる / "Connect directly with manufacturers that provide the desired raw materials, components, machinery, processing techniques, technologies, or environmental solutions."

     

用語集

ガラス転移点 とは

ポリマー分子の熱運動について、その特性が急激に変わる転移温度があります。その転移温度には、大きく分けて2つのポイントがあり、ガラス転移点と融点が存在します。

熱可塑性樹脂結晶性樹脂は、かかる温度が融点より高くなると溶融し、液状になります。逆に、冷やしていくと少しずつ粘度が上がり、ゴム状になります。最後には固化します。ゴム状態から固化状態(ガラス状態)になる境目の温度を「ガラス転移点」もしくは、2次転移点と呼びます。ガラス転移点は、通常Tgと表されています。

たとえば、チューインガムは、ポリ酢酸ビニルというポリマー分子材料から出来ています。そのチューインガムのガラス転移点は約30度です。市販されているチューインガムは硬いですが、口の中に入れることで、ガラス転移点の30度を超え、急激に柔らかくなります。この現象がまさに転移温度により特性が急激に変わることを意味しています。

このガラス転移点や融点の知識は、樹脂プラスチック成形品や製品、部品を製造する上でとても大切な要素になります。たとえば、成形品をインジェクションする場合、金型温度やシリンダー温度を管理するために転移温度知識が必要です。また、樹脂プラスチック製品を製造する上で、転移温度時のポリマー分子の動き方の知識が重要な場合があります。

ガラス転移点と熱可塑性樹脂の関係につきまして、熱可塑性樹脂のみ結晶性樹脂非結晶性樹脂の特性を有します。また、前者の結晶性樹脂には、ガラス転移点と融点が存在しますが、後者の非結晶性樹脂には、ガラス転移点のみが存在します。

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-用語集
-,

関連記事

lca cfp

エステル結合(ester bond)とは

エステル結合とは酸と水酸基の脱水縮合によって形成される共有結合です。狭義ではカルボン酸とアルコールによって形成された結合を意味しますが、広義ではスルホン酸やリン酸などの無機酸との脱水縮合によってできた …

lca cfp

ペルオキシアシルナイトレート(PAN / Peroxyacylnitrate)とは

ペルオキシアシルナイトレート(PAN / Peroxyacylnitrate)とは光化学オキシダントの一種で、ラジカル種と酸素、二酸化窒素の反応によって生成します。一般的な生成機構としてはVOCと酸素 …

lca cfp

高分子化合物 とは

高分子化合物とは、化学の教科書などでは分子量が1万以上の線状化合物と書かれていますが、もっと簡単表しますと、結合された分子量がとても大きい化学物質と言えます。また、高分子化合物には低分子、中間分子、高 …

lca cfp

オレフィン樹脂 とは

オレフィン樹脂とは、プラスチック樹脂の中でエチレン、プロピレンなどの単独重合体、または、共重合体の樹脂のことを指します。オレフィンはアルケンとも呼ばれます。 またオレフィン樹脂は、炭化水素において二重 …

lca cfp

2024 コベストロ(Covestro)の主な製品と生産拠点・工場

コベストロ会社概要: コベストロ(Covestro)は、高性能ポリマーや特殊化学品の製造において世界をリードする企業です。本社はドイツのレバークーゼンにあり、元々はBayer AGの一部でしたが、20 …