樹脂プラスチック材料環境協会 / Resin & Plastic Materials Environmental Association

ほしい「原料・材料・素材・機械・加工・技術・環境ソリューション」を持つメーカーと、直接つながる / "Connect directly with manufacturers that provide the desired raw materials, components, machinery, processing techniques, technologies, or environmental solutions."

     

化学用語 用語集

誘電率(permittivity)とは

誘電率(permittivity)とは化学の分野では分子が分極することによって静電相互作用を起こしやすいかどうかを示す使用です。物理学ではコンデンサによって電荷を蓄えられる容量が誘電率とされています。コンデンサは素材が分極しても安定でいられるほど蓄電容量が大きくなるため、誘電率が高い素材の開発が求められています。逆に絶縁体では誘電率が低いことが求められるため、目的や用途に応じて誘電率の高さを選ぶことが必要です。 

化学での誘電率は分子の極性と深いかかわり合いがあります。ノルマルヘキサンの誘電率は1.9なのに対して、エタノールの誘電率は24.3です。分子構造から考えると双極子モーメントが発生しているエタノールの方が極性が高くなるため、構造と誘電率の関係には首尾一貫性があります。結果としてエタノールは電荷分布に偏りがあり、静電力によって周辺の分子と相互作用しやすい性質を持っています。 

有機化学や高分子化学では誘電率がさまざまな場面で用いられています。反応の調節をするために溶媒の誘電率を調整するのが典型例です。また、誘電率を指標として極性溶媒や非極性溶媒に対する溶解性を予測したり、ポリマーの物性を予想したりすることもできます。 

このページに掲載されている企業・商品・材料等情報は、当協会が各企業の公式ホームページに掲載されている情報等を収集した上で、掲載を行っております。情報を精査し正しい情報掲載をしておりますが、当協会がそれを保証するものではありません(情報に誤りがあった場合は、お問合せフォームよりご連絡ください)。また、各種引用元のデータの変更、追加、削除などにより生じる情報の差異について、当協会は一切の責任を負わないものとします。当協会は、当サイトの掲載情報から直接的、または間接的に発生したと思われるいかなる損害についても責任を負わないものとします。  

-化学用語, 用語集
-,

関連記事

lca cfp

熱可塑性プラスチックの流れ試験法(JIS K 7210)

試験機のなかに熱可塑性脂を入れ、加熱溶融させピストンで圧力を加え、オリフィスから押出す。加熱温度と圧力を一定にして溶融街脂を押出したとき10分間に流出した量で流動性(MFR メルトフローレート)で示す …

lca cfp

ハイドロフルオロカーボン類(HFCs/hydrofluorocarbons)とは

ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)は炭素原子、水素原子、フッ素原子から構成される化合物で、フロン類の中で代替フロンに該当します。ハイドロフルオロカーボン類の中で代表的な物質にはHFC-125(CH …

lca cfp

【射出成形】シルバーストリークの不良原因と対策

Contents1 シルバーストリーク(Silver streaks)とは2 シルバーストリーク(Silver streaks)の主な不良原因3 シルバーストリーク(Silver streaks)の不 …

lca cfp

不飽和結合(unsaturated bond)とは

不飽和結合(unsaturated bond)とは二つの隣接原子が一価ではなく、二価以上になっている結合です。有機化合物の場合にはσ結合と1つまたは2つのπ結合から成ります。 1つのσ結合と1つのπ結 …

lca cfp

σ結合(sigma bond)とは

σ結合(sigma bond)とは分子軌道理論によって定義された結合軸を持つ方向性のある共有結合です。2つの原子間で形成される結合の一種で、分子軌道関数による相互作用が結合軸に対して対称形になるのがσ …