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接触角が大きい・小さいとは?【接触角一覧】

接触角の説明

接触角(Contact Angle)とは、固体表面に液滴が置かれたとき、液滴の接する点で測定される液体と固体の境界面の角度を指します。この角度は、固体表面の親水性(hydrophilicity)撥水性(hydrophobicity)の指標になります。

接触角が小さい(< 90°):

  • 液体が固体表面をよく「濡らす」状態を示します。
  • 表面は親水性が高く、例としてガラスや酸化された金属表面があります。
  • 水滴が広がるため、表面と液体の間で強い相互作用が起こる。

接触角が大きい(> 90°):

  • 液体が固体表面をほとんど濡らさない、撥水性の強い状態です。
  • 例として、フッ素樹脂(PTFE)やシリコーンが挙げられます。
  • 水滴が球状に近くなるため、液体と表面の間の相互作用が弱い。

超撥水性(Superhydrophobicity)

  • 接触角が150°以上になると、表面は超撥水性を持ち、液滴が転がり落ちやすくなります(ロータス効果)。

各材料の接触角一覧表

材料接触角 (°)親水性/撥水性
ガラス (Glass)20 – 30親水性
ポリカーボネート (PC)70 – 90中程度の親水性
ポリプロピレン (PP)90 – 100撥水性
高密度ポリエチレン (HDPE)90 – 95撥水性
ポリテトラフルオロエチレン (PTFE, テフロン)110 – 120強い撥水性
シリコーン (Silicone)100 – 110撥水性
ポリエチレンテレフタレート (PET)70 – 80中程度の親水性
ポリメチルメタクリレート (PMMA)60 – 75親水性
フッ素化エチレンプロピレン (FEP)115 – 125強い撥水性

まとめ

  • 接触角が小さいほど表面が親水性を持ち、水などの液体が広がりやすくなります。
  • 撥水性が強い素材(接触角が大きい)は、水滴が転がりやすく、汚れにくい特性を持つことが多いです。PTFEやFEPなどは、撥水性が求められる用途で多く使用されます。

この情報は、表面処理の選択や材料の使用用途を考える上で役立ちます。例えば、撥水コーティングが必要な場面ではPTFEやシリコーンが適しています。

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